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東洋文明では、
人は宇宙の一員であり「小宇宙」であると考えます。
人は自然の一員なのだから、
どのようにすれば自然にとけ込み
自然と共に生きることができるか、その法則をきわめてきました。

東洋文明の中で育ってきた東洋医学もまた
自然との順応を理想としています。

東洋医学は大自然の環境のなかの人間を丸ごと見つめ、
全体の調和を重要視します。
「部分」を見て「全体」を見る、
「病気」を見て「病人」を見つめるのです。


皆様の「生活の知恵」として役立ちそうな事柄を、
すこしずつ綴っていきたいと思います。




 


 

 食べ物の寒冷温熱

 

 


果物は自然のものだし、健康にも良いと思っているのに
漢方誠芳園薬局では「果物はへらしましょう」と言われ
「ビタミンも多いのに、、、、、」と不満に思う人がたいへん多いのです。

アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、喘息などのアレルギーの人や
生理不順、子宮筋腫、子宮内膜症、不妊症などの婦人病、
皮膚病、胃腸病、頭痛、肩こり、腰痛、神経痛、などの人は
中から外から身体を冷やしていることが原因であったり、
または冷やすことによって症状を悪くしていることが多いのです。

これらの人はやはり、果物や甘いものが大好きな人が多いのですから、
なおのこと「エッ?」と思われます。

すべての人に悪いのではなく
漢方でいう「水毒」や「冷え」が
「身体の不調や病気」の要因になっている場合には
やはり果物は摂らないほうがよいのです。
果物は身体をよく冷やすからです。


東洋医学では、果物は陰性であり冷性とします。
暑い地域では豊富にとれるバナナ、マンゴウ、キウイ、パイナップル
などを食べます。
日本では、夏にはスイカやウリを食べます。
「熱」には「冷」で調和がとれるからです。

つめたい氷水をのむと身体を10〜20分くらい冷やしますが
このような果物を食べると身体を2〜4時間冷やし続けます。

身体をあたためる性質の食べものと組み合わせるとよいかもしれませんが
日本の女性は肉食をあまり好まず
生野菜や果物を美容食として多食する人が多いようです。

こうして冷え症をつくり上げ、いろんな慢性病の原因にもなります。
それに加えてお菓子、甘いものが好きな人は
冷えの状態が益々ひどくなります。

もう1つ、昔の果物と今の果物のちがいです。

昔はミカンもリンゴもとてもすっぱく、甘いのはバナナくらいのものでした。
今はミカンもリンゴも大きくなり、甘くなって、しかも酸味はかなりへっています。

ショ糖、果糖がたいへん多く、ビタミンなどはずいぶんへって
まるで「水菓子」のようです。
昔のすっぱいミカンはせいぜい1つか2つほどしか食べられなかったのですが
今のように甘いミカンでは5つくらい平気で食べているようです。

ショ糖、果糖がたいへん多いため
大きな甘いリンゴは御飯一杯に近いカロリーがあります。

水太りに悩む女性がダイエット目的で御飯をへらしても、
果物をどっさり摂っていると
ぜんぜん痩せないということになります。
   (とくに下半身ダイエットをしたい人)

一方、すっぱい果物には糖が少なくビタミンも多いですから
「ゆず」とか徳島の「すだち」大分の「かぼす」などは
料理にも好ましいものです。

秋の果物といえば梨、柿、栗などがありますが
梨は、おなかが冷えてガスがたまりやすく
柿は、お酒の酔いをさますのに良いといわれるくらい、
冷やす力の強いものです。

かといって、果物は生活に潤いを与える美味しい食べものですから、
食後のデザートとして少しいただく程度が好ましいでしよう。
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食べ物の寒冷温熱

西洋医学に「薬物学」があるように、
漢方医学には「本草学」というものがあります。


漢方は薬食同源の文化ですから、平素食べる米や麦、生姜や大棗(なつめ)の実、
そして、ラッキョウや山椒、山イモなども薬とします。

「本草学」では、私たちがこれらの天然物を食べたときに、
身体を冷やすのか温めるのかで、
その程度強弱によって、寒・冷・温・熱に分けています。


食べものの寒熱は次のようにおおざっぱに覚えて下さい。

熱帯地方、または暑い季節にできる食べものは身体を冷やす性質があります。
寒い地域、または寒い季節にできる食べものは身体を温める性質があります。

   うまくしたもので、自然の法則に順応することが理にかなっているのです。
   自然 の一員である私達ヒトは、自然に抱かれているように感じられます。

また、地面の下にできるものは身体を温める性質があり、
地面から上のほうにできる果物などは身体を冷やす性質があります。

そして肉類は温の作用があり、
生野菜や果物、甘いもの(とくに白砂糖)は身体を冷やす作用があります。
   ですから寒い国では肉を多く摂り、暑い国では果物や生野菜を多く摂りますね。

もう1つ、全体のバランスや調和が大切です。

(温の)肉食の多い欧米人は(冷の)麦や果物を共に食べて調和しています。
また、(冷の)菜食の多い人は(温の)米を食べるとバランスが良いのです。

反対に、冷え性の人がパンと生野菜、果物というパターンでは
冷えに冷えを重ねて良くありません。
あなたも心当たりはありませんか?ご注意下さい。

私たちの身体にとっては、ビタミンが多いか少ないかということよりも、
身体を温めるか冷やすかということの方が重要です。

現代のように食べものに季節感がなくなっているのは
科学の進歩かもしれませんが、
私には、生活の知恵や文化が失われているように思えてなりません。

食べものの寒・冷・温・熱を理解して、
旬の作物、住んでいる土地で豊富に摂れたものをいただきましょう。
なんといっても新鮮だし、安いし、美味しいですよね。
まがったキュウリ、虫くいあとのある野菜、すっぱくて光沢もない果物?いいですね。

穀物は温と冷の中間といえますから、私達の主食としては好ましいものです。
しかしその穀物も、くわしくみるとすこし差があり、
炒飯に合う熱帯地方の外米は細長くパサパサして冷やすほうで、
モチ米はあたためますから冬に食されます。

また米やソバは温の傾向、麦は冷の傾向があります。

そういえば、比較的あたたかい西日本では、そうめんを好んで食べ、
東日本や山の方、また寒い地方では、ソバを好んで食べます。
つまり西のうどん屋、東のソバ屋といった具合です。




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春の養生

春です。春になると、
厳しい冬の寒さに耐えながら、黙々と根を伸ばしていた木も草も、
そして力を蓄えていた動物たちも、イキイキと脈動し躍動しはじめます。
木の芽も、つぼみも春には元気がみなぎっています。


私たち人間の身体も、冬の寒さから解放されて新陳代謝が盛んになってきます。
そのためビタミンやカルシウム等の栄養素もたくさん必要になります。

一方で野菜などの食物たちは発芽の準備のために、
その栄養素を芽の方に向けていますから、
私たちが食べる本来の栄養はたいへん貧弱になっています。

私たちの身体には、平素以上に栄養が必要なのに、
反対に、野菜などの食物の栄養分は低下してしまっているのです。


ここに春の疲労倦怠感の原因があります。
(ポカポカとあたたかくなって緊張がゆるむことも倦怠感の原因です)

春の野菜の中でも
筍を始めとしてウド、ゼンマイ、芽キャベツ、
アスパラガスなどは美味しいのですが、
成長の非常に早いこれらは栄養に偏りがあります。

アクの多いこれらの高級野菜は
細胞内液が多いため、マグネシウムが多くカルシウムが少ないのです。
たとえば筍を食べすぎると肩こり、フケ、吹き出物が出たりします。

この欠点を補うため昔から、筍にワカメなどをいれて
筍のカルシウム不足を補っていました。
(ことに筍はアレルギー性の病気、たとえば気管支喘息やアトピー性皮膚炎、
 リウマチ皮膚病などに良くないものですから食べすぎないようにして下さい)

また、これらのことを経験的に知っていた昔の人は、
春、野原の若芽をいち早く摘んで食べることを習慣にしていました。

いわゆる春の七草といわれる
セリ、ナズナ、オギョウ、ハコベ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ
などのビタミンAやCが豊富なものです。


私たちも先人にならって、
努めて青いものを充分に摂るようにしたいものです。

私?私は「松寿仙」を愛飲しています。
ビールも愛飲していますが、
頑張って甘いものや果物は少なくしています。

それにしても、桜の木の下で花見に一杯が楽しみだなぁ〜。


春の養生
  2006年4月

目に青葉、山ほととぎす、初鰹(ガツオ)。

春は、老若男女を問わず
新陳代謝もホルモン分泌も活発になり
明るく、しなやかに活動し始める。

春の陽の気につつまれて
緑は春を知らせ
花は咲き薫り
鳥は愛をさえずり
山はほほえみ
海はひねもす、のたりのたりかな。

古来より東洋では
自然をみつめ、自然に畏敬の念を持ち、
自然と調和することをすべての根幹とした。

老子は
天と地の自然の恩恵の中にこそ
人の生命があるという天地人説を唱え、

孔子は
道徳や人の道、政治の道を自然の道理で教えた。

東洋医学では
人の心と身体は、自然界の気に支えられて調和を保ち
季節の変化や水や大地に順応して生きることが健康の基本と後世に伝えた。

このように想うと、“春爛漫健康法”は
自然の息吹を満喫して楽しむことだと思います。

春を歩こう
外を歩けば血液は巡り、内臓は目ざめ、自律神経も調和し、
若さを保つことになる。

春を吸おう
森林や緑が放出する酸素は豊富で洗浄作用もあります。
血液を浄化し、肌を艶やかにしよう。  いわゆる森林浴です。

春を食べよう
ほろ苦い木の芽や、つくし、ふきのとう、竹の子
旬の鯛、カツオ、ニシン、あさり、昆布、ワカメ、食べものも春爛漫です。

春を楽しもう
新緑、桜、菖蒲、ツツジにパンジーと色彩々で
草花とともに春の陽気を楽しめば、春宵一刻値千金。


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夏の養生

 〜夏は冷えにご用心〜

夏といえば熱射病、熱中症、食あたり、
そして発汗が多くなって血液が濃くなるため
脳卒中、心臓病、糖尿病の合併症などのケアが言われます。


でも、慢性病の相談薬局としては
「夏こそ冷えにご用心!!」と力説しなければなりません。
いわゆる「冷房病」と「冷蔵庫病」です。


冷房病


私たちの身体は「頭寒足熱」の状態が最も健全です。
ところが、あたたかい空気は上に、冷気は下にさがります。

ですから冬の暖房では上はすぐにあたたまっても、
足もとはなかなかあたたまらない。
一方、夏の冷房は上はなかなか冷えないけれど足もとはすぐ冷える。

これでは年中、足もとは冷やされ上は充血状態になります。
「頭寒足熱」ならぬ「頭熱足冷」ですね。

お腹は33℃を下まわると激痛になりますが、
足は25℃でも平気です。
ここで心臓から足もとへの血液循環を考えてみましょう。


例えば足もとが冷えていて25℃だとすると。。。
心臓から足もとへあったかい血液が流れても
その血液は足もとで25℃近くに温度が下がってしまいます。


次に、冷えた血液が静脈を通って心臓に戻るとき、
ヒザや腰、腎臓や膀胱、子宮や卵巣などの生殖器も冷やすことになります。
もちろん小腸や大腸もです。

臓器が冷やされると、その働きは低下しますし
筋や腱、腹膜は縮こまって、ピーンッと張り故障しやすくなります。


「冷え」が身体に与えるダメージの大きさを語ると、
ラクに一冊の本になってしまうほど多種多様なのです。
これらのことを充分に知ったうえで、クーラーとは上手におつき合い下さい。

冷蔵庫病

清涼飲料水

 暑さに負けて冷たいものをガブガブ飲むと
 たくさんの汗が出て体を消耗し胃腸を痛め心臓も弱めます。

 胃袋を氷のう代わりにして周辺の臓器を冷やしますし、
 胃酸も薄まり食欲も低下します。

 また市販の飲料は白砂糖やその他の甘味がビックリするくらい多く、
 過剰の糖によって血液が粘り、臓器の働きも低下します。


 飲むなら番茶、ムギ茶、玄米茶などがよろしいでしょう。

ソーメンや冷や麦
 夏の食事はあっさりして冷たいソーメンや冷や麦ですましたくなります。
 でも食べ過ぎにご注意下さい。

 案外不消化ですから、胃下垂、胃アトニーの人が食べすぎると、
 眠くなったりだるくなったりします


果物
 果物はビタミンも多く健康によいと思う人が多いのですが、
 案外体を冷やして良くないことが多いのです。

 ことに、うり科のスイカ、メロンなどやナスビなどは、
 氷水よりも長い時間体を冷やします。

 漢方でいう熱症タイプの人にはいいのですが、
 冷えの強い人はなんとかひかえてください。

また、夏の間に体を冷やし続けると、
暑い間は大丈夫でも秋口に入って急に外気温が下がると、
身体の中からも外からも冷やされることになります。

そして寝ちがいで首を痛めたり、のどが弱くなったり、
神経痛、頭髪が抜けやすくなったりするものです。


夏は冷やしすぎにご用心!!です。


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秋の養生

2000年前というと、もちろん科学も公害もなく自然がいっぱいで
空気は澄み川も海も美しく、樹木もあざやかに茂っていました。

そのころ中国では「漢」の時代が400年続いていましたが
人間が自然と共存して生活することが健康、という考え方をもっていました。

大自然の一員として、
人が生きるための哲学や病気にならず長生きできる医学が研究されていました。

漢の時代以前の体験医療や孔子、老子の哲学もとり入れて、
人間の心と身体の健康づくりのために体系づけられた医学書があります。

それが現存する世界最古の医学書「素問」ですが
その中に「秋の3ヶ月は『容平』に暮らせ」とあります。

『容』とは美容・寛容の容で、
心豊かにゆったりとして、おおらかで悠然とくつろぐような気分でいること。

『平』とは穏やかに自然であること、で
イライラしたり心をゆらしたり、とらわれたりすることなく
自然の気や大地の恵みとともに心身を健全に保つことを意味します。

日本の辞書にもこの「容平」の意味が記載されるといいなぁ、と思っています。

「秋の3ヶ月は容平に暮らしましょう」

ゆったりとゆとりある心を養い、自然の時の流れに身をおき
ときには自然に触れて、実りの秋からの恩恵をいただきましょう。

私は、自然抽出でない化学合成された「サプリメント」はいただけません。
「天高く馬肥ゆる秋」といわれます。「薬食同源」ともいわれます。
自然界が、この秋にプレゼントしてくれる味覚を楽しみましょう。

さんま・落ち鮎・鮭・しめじ・なめ茸・えのき茸
まいたけ・マツタケぶどう・栗・柿・大根・里芋
焼いも・なすび・田楽、、、、、

こう読んでいるだけで唾液が溢れて心も動きませんか?
サプリメントにはないこのような作用もあって免疫力まで高まるのです。



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冬の養生

冬になると、自然界の一員たちの生活は一変します。

春に元気に走り廻るために、
寒い冬の間は冬眠をする動物、
春に美しい花を咲かせるために、
秋から冬にかけて葉を落としゆく植物などのようにです。

中国の古い医学書の中では、
  『自然の法則は、冬は陰の気が強く、陽の気が弱っているのだから、
   この陽の気を消費し過ぎて弱めると病気になり、
   更に春になると体の中の気が不足するようになってくる』
             と言って、冬の生活の仕方を教えています。

「陰」と「陽」は対比されるもので、
活気にあふれた「陽」とは反対に
「陰」とは「陰気な」という時の「陰」で、
内向的な、非活動的な冷たいものを言います。

でも私達は、
冬眠だなどと言って、冬中コタツで寝ているわけにもゆきません。

そのためには、陰性の体の中に陽性のものを取り入れることが大切です。
食物の中で「陽の気」が強いものは動物食ですが
肉食はあまり続けないほうがよろしいでしよう。

陰性の野菜を陽性にするためには
熱を加える
(煮る、いためる、焼く、)ことです。
そのうえに
魚などの陽性の動物食品と共に熱を加えると、もっと陽性になります。

たとえば、
魚スキなどの鍋物を食べていると体がホコホコと暖まってきますね。

魚肉という陽性の成分を含んだものが、
汁の中に溶けこんで、野菜の中の水分
(陰性)と置き換わるため、
魚スキの野菜は陽性になっています、

これが陰性の食品を陽性にして食べるコツです。

ゴマをすって野菜とまぜたヒタシも良いです。
ゴマ
(陽性)をすりつぶすのに非常な力(陽性)をかけますので、
ヒタシは陽性食物となります。ミソや少々の塩も良いです。

この季節は、工夫して陰性の物を陽性にして食べるのですから、
果物、甘い物、冷たい物など陰性の食品はなるべく少なくしましょう。


    冬と言えば、コタツとミカンを連想しますね。

    大みそかは、紅白歌合戦、除夜の鐘に年こしそば、
    正月は、初もうで、モチ、そしてお酒でしょうか。

 そば
 そば(蕎麦)の原産地は、
 シベリアやインドの高地、中国では北方の寒い土地の作物で、

 いつしか日本に伝わり、鎌倉時代にはすでに一般的に食されていました。

 穀物としては、ソバは冬のもので
 寒い地域の主食として身体をあたためる意味でも適したものです。
 稗や栗、トウモロコシなどの雑穀もたいへん健康的なものです。

 たとえば、行者は、
 山中で行をするときにはソバ一味を水とまぜて食べていました。

 これだけでも1ヶ月位は滝に打たれて修行ができたそうです。

 ソバは陽性ですから、陽の肉食とは調和しませんが
 ネギとか大根おろしなどの陰性のものとは合います。

 ただ、今のソバは、ソバ粉があまり入っていなくて
 白っぽいものが多く、本来のソバとは異なっているようです。

  もち  
 ウルチ米と比べるともち米は陽性のものです。
 ソバ、餅、稗などが陽性で、メリケン粉は陰性のものです。
 だから、餅は冬に食べられるんですね。

 身体が暖まり、冷え症の人や寝小便の子供にはよいものです。
 餅を食べると寝小便によいのは、
 餅は身体に水をためる性質もあるからです。

 ですから、むくみやすい人や痰の多い人にはよくありません。
 また腫物、化膿性疾患、皮膚病などにもよくないようです。
 
 餅の入った「ぜんざい」に赤小豆が入っているのは

 赤小豆の利尿作用との組み合わせが合理的だからです。

 昔の日本人の食生活には、餅は栄養価値のあるものでしたので
 正月や祝事には必ずお餅をつきました。

 また峠の茶店には力餅を売っていたわけです。

  お正月のお雑煮も、野菜とか味噌、納豆のようなタンパク質を添えて
 デンプン食である餅とのバランスをとっています。

 でも現代は栄養過多で肉食も多いのですから
 お正月の餅も、ほどほどに召し上がって下さい。

 ところで白米のキレイな餅と、玄米餅とを置いておきますと
 鼠は必ず玄米餅をかじるそうです。
 わたしたちも鼠の知恵に負けないようにしましょう。

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